薬品工場の暑さ対策|腐食性ガス環境に耐えるSUS仕様×防爆仕様のオーダーメイド冷房
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医薬品や化学薬品の製造・調合・小分けを行う薬品工場や研究施設では、夏場の暑さ対策が極めて複雑な課題となります。その理由は、製造プロセスにおいて「腐食性のガスや気化溶剤が室内に浮遊する」こと、そして「引火・爆発リスクがある危険エリア(防爆エリア)が存在する」ことにあります。
一般的なエアコンや簡易な防爆冷房では、腐食性ガスによって数シーズンで機器がボロボロになって壊れてしまうといったトラブルが絶えません。本記事では、薬品工場の特殊な環境条件に適した、耐食性と安全性を両立するカスタム冷却システムについて解説します。
1. 薬品工場の冷房設計における2大リスク
薬品工場内(特に調合や有機溶剤を扱うエリア)に冷房を導入する場合、以下の2つの厳しい環境リスクを同時にクリアする必要があります。
1-1. 腐食性ガス・薬液による「機器の腐食(早期故障)」
薬品の製造現場では、酸・アルカリ性のガスや有機溶剤の蒸気が空気中に微量に含まれることがあります。一般的なエアコンの心臓部である熱交換器には「アルミニウム製フィン」が使われていますが、アルミは腐食に非常に弱く、これらのガスに触れると急速に劣化(孔食)します。
フィンがボロボロになると冷媒ガスが漏れ、わずか1〜2年で空調設備全体が使用不能(スクラップ化)になるケースが珍しくありません。
1-2. 溶剤ガスへの引火を防ぐ「防爆対策」
アルコールや引火性溶剤を使用する薬品工場では、万が一のガス漏洩時に電気火花から引火・爆発する危険性があります。そのため、電気を使用する冷房設備は、労働安全衛生法に基づく防爆検定をクリアした「防爆構造」でなければ設置が許可されません。
2. 薬品工場の課題を解決するJCPの「SUS仕様+防爆仕様」カスタマイズ
これらの特殊な薬品工場のニーズに対し、ジャパンクリーンプラント(JCP)の「井水式ユニットクーラー」は、腐食対策と防爆対策を一台に統合するオーダーメイド・カスタマイズを提供しています。
2-1. 耐食性を極限まで高める「オールステンレス(SUS)仕様」
腐食性ガスが常時漂うエリアに向けて、筐体(パネル)だけでなく、熱交換コイルやドレンパン、ファンブレード、ボルト・ナットに至るまで、耐食性に優れた「SUS304」やさらに強力な「SUS316」に変更して製造することが可能です。
アルミニウムや亜鉛メッキ鋼板を使用しないため、酸・アルカリガスに対する圧倒的な耐久性を誇り、過酷な薬品工場環境であっても極めて長い機械寿命を実現します。
2-2. 危険場所に適合する「防爆モーター・防爆端子箱」の搭載
防爆エリア(Zone 1、Zone 2)での使用に対応するため、耐圧防爆形や安全増防爆形のモーターを搭載し、防爆仕様の端子箱や防爆仕様のスイッチ類を組み込んだカスタム製造を行います。
JCPは、お客様の現場の防爆ゾーン区分や使用ガスの種類(爆発等級・発火度)に応じた防爆適合設計を行い、防爆検定を取得した機器を供給します。
2-3. フロン不使用・コンプレッサーレスによる本質的安全設計
JCPの井水式ユニットクーラーは、冷却源として年間を通じて約17℃前後で安定する地下水を使用します。フロンなどの高圧ガス冷媒を使用せず、高圧圧縮を行うコンプレッサー自体が不要なため、機器内部の圧力異常や電気的なショートリスクがエアコンに比べて極めて低く、薬品工場において極めて安全な本質的設計となっています。
3. 薬品工場における冷房対策の比較
| 項目 | JCP 井水式ユニットクーラー(SUS+防爆カスタム) | 一般的な防爆エアコン | 一般的な産業用エアコン(非防爆・非SUS) |
|---|---|---|---|
| 腐食性ガスへの耐性 | 極めて高い(熱交換器・筐体をSUS化可能) | 低い(防爆対応であっても熱交換器はアルミ製) | 極めて低い(短期間でフィンが腐食して故障) |
| 防爆エリアの適性 | 適合可能(カスタム防爆対応) | 適合可能(防爆専用品) | 適合不可(危険エリアへの設置禁止) |
| 機器の構造 | シンプル(ファンと水チューブのみ) | 複雑(冷媒回路、コンプレッサー搭載) | 複雑 |
| 導入・稼働コスト | 稼働コストは大幅に低い(コンプレッサー不要) | 非常に高額な導入コスト、高電気代 | 導入コストは標準的だが薬品工場では短寿命 |
4. 薬品工場へ導入する際の注意点
薬品工場の暑さ対策として井水式ユニットクーラーを安全に稼働させるため、以下の点をお客様側にて手配・ご準備いただく必要があります。
据え付け工事および配管・電気配線の施工
JCPは、防爆・SUS仕様のユニットクーラー本体の設計・製造・販売を行うメーカーです。地下水を引き込むための配管工事や機器の設置工事、また防爆エリア特有の防爆電気配管工事(コンジットチューブ等の施工)は行っておりません。
これら施工につきましては、お客様にて防爆電気工事の資格を持つ専門の設備業者様をお選びの上、ご手配ください。
地下水の確保と水質
冷却用の水源として、水温が約17℃前後の地下水が確保されていることが前提です。水質によっては熱交換器内にスケールが付着するため、水質検査の実施や適切なフィルターの設置、日常の点検管理はお客様側でご検討・ご対応いただく必要があります。
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